ふるさと納税が2015年から限度額がほぼ2倍に やらないと損する今一押しの節税方法
ふるさと納税が2015年(平成27年)4月から適用拡大され、寄付の限度額が2倍になりました。
これにより、ふるさと納税はやらない人は大損していると断言できる、今もっとも有効な節税方法になっているのです。
「ふるさと納税ってよくわからないし、本当に得なの?手続きも面倒くさそうだし」と考えて、なかなか手が出せない人が多いそうなので、どんなふうにお得になるのか調べてみました。
地方自治体に寄付すると、所得税や住民税が節税されるという「ふるさと納税」制度が、有効な節税対策として話題になってます。
ごく大雑把に言うと、ふるさと納税では寄付に使った金額が、ほぼ100%税金減額という形で戻ってくる制度なのです。
つまり5万円ふるさと納税したら、翌年の税金(所得税と住民税)が5万円安くなるというわけです。
自己負担になるのは2000円の部分になりますが、見返りにもらえるアイテムは、どう見ても2000円以上の価値があるものばかりなんです。
そんなうまい話があるなら、「ふるさと納税をたくさんやって、いっそ税金をゼロにしてしまえ!」と考えたくなりますが、そこは、その人の所得によって、買いすぎると逆に損になってしまうふるさと納税の「上限」というものが存在します。
例えば、所得300万の人だと、ふるさと納税の上限がせいぜい2~3万円程度までぐらいで、それ以上買っても、確定申告では無効になってしまうのです。
ところが、それは2014年までのルールで、2015年4月から、この上限が大幅に引き上げられました。税金が軽減される寄付の上限額をこれまでの水準のなんと2倍にアップしたんです。さらに、サラリーマンは確定申告しなくても、ふるさと納税の節税効果が受けられれるなど、手続きの方もシンプルになりました。
ふるさと納税は、都道府県・市町村を選んで寄付する制度です。ふるさと納税という名前ですが、自分の出身地ではなくても、寄付できます。
旅行で行ったときその土地が好きになったとか、いつもお取り寄せしている名産品のファンだからとか、そういう理由でふるさと納税しても、まったくかまいません。
ふるさと納税のお礼のプレゼントはお米、お肉、海産物、野菜、フルーツ、地ビール、地酒、スイーツなど、自治体が競い合うかのように、豪華な品物が揃っています。
中には、パソコン、タブレット、商品券、Tポイント電子マネーなど、ちょっと驚くアイテムまであるんです。
Tポイントプレゼントは、ふるさと納税の本来の趣旨から外れるということで、国からの要請で2015年7月末で廃止となりました。ふるさと納税のお得度が増すという意味では、もらう方はありがたいんですけどね。商品券も同様の理由でに廃止になる可能性が高いので、欲しい人は急いだ方がよさそうです。
ふるさと納税の意味は「地方の活性化」、「地方と都市との税収ギャップを埋める」などとされていますが、実際のところは、人気のあるプレゼントを提供している自治体に寄付がなだれ込む形となっています。
ふるさと納税のプレゼントはあくまでお礼で、本来の趣旨はその自治体が発展してほしいという気持ちがメインになるべきなのですが、せっかくお金を払うならか、そのプレゼントが豪華かどうかが一番の判断基準になるに決まってます。
あまりに本末転倒な実態となっていたので、ふるさと納税制度は縮小されていくのではないかという見解が大勢を占めていました。
ところが、規制されるどころか、上限額が倍増という思いがけない展開になっています。消費税アップなど国民を痛めつける最近の日本国家にしては、珍しくナイスな政策と言えます。
こうなってはハッキリ言って、ふるさと納税をやらない人は大損していると断言していいです。ふるさと納税しない人から、する人への所得移転が確実に生じているのです。
自治体間でも、ふるさと納税のプレゼントの人気によって、格差が生まれています。人気プレゼントを用意できない自治体は、ふるさと納税制度によって、逆に税収が減ってしまうことになるからです。自治体としては必死にならざるを得ませんよね。プレゼントがどんどん豪華になるのも自然な流れと言えます。
「ふるさと納税なんて面倒くさいし、せこい」「苦労する割には大して得じゃない」そう主張する人も存在しますが、今回限度額が倍になったことで、それは通用しなくなりました。1日で5万も稼げる仕事なんて、特殊な職業以外はありえませんからね。
庶民と違って大企業の方は、国と癒着することで、合法的脱税ができてしまいます。グローバル企業はタックスヘイブンをフル活用して、ほとんど税金を払わないで済むシステムをつくりあげています。個人だって自分の権利をフル活用して自己防衛するしかない時代なのです。
生活防衛する手段が限られている個人には、ふるさと納税は貴重な武器の一つと言えるでしょう。