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ヘリコプターマネーで無理矢理インフレ狙いのシナリオはいつ発動?

「ヘリコプターマネー」というワードが最近テレビやインターネットで盛り上がっています。

 

ヘリコプターからお金が大量にばらまかれて、お金を配るというイメージが連想できて、何だか楽しそうですよね。

 

しかし、このヘリコプターマネーがこのブログで繰り返し警告している国民の財産の収奪作戦(ハイパーインフレ+預金封鎖)に直結していると聞いたら、その認識は一変すると思います。

 

 

 

ヘリコプターマネーが一般的に意味するのは、日銀が政府に直接お金を渡して、使えるお金を増やしてあげることです。

 

このとき、「無利子永久債」というものが発行されます。

これは借金の利息は生じないし、永久に返済する必要もないという、実質は意味のない借用書ということになります。

 

現実社会で生きている我々には想像が難しい代物ですが、国家権力を使えば、そういうものが通ってしまいます。

 

このような行為は日銀の直接引き受け(財政ファイナンス)と呼ばれ、財政法第5で禁止されています。

 

現状の制度においては、予算でお金が足りなくて国債を発行した場合は、まずは銀行や証券会社、保険会社などの民間企業に購入してもらうしかないのです。

 

民間企業が購入した国債を日銀が買い取る(買いオペ)ことは、法律で認められています。

 

よく報道されている異次元緩和というのは、この日銀による国債大量買い取りのことを指しています。

 

日銀による国債保有残高は年80兆円のペースで増えていて、2016年の段階では国債全体の35パーセントを超えようとしています。

 

ここまでのレベルで来てしまうと、日銀が国債を買い取っても、もはや同じじゃないかという気もします。

 

しかし、買いオペレーションは市場にお金を増やすのが本来の目的なので、直接買い取ったわけじゃないよという言い訳が効きます。

 

実際、黒田日銀総裁は財政ファイナンスは考えていないと、繰り返しアナウンスしています。

 

また、今の状態でもすでにヘリコプターマネーをやっているも同然じゃないかという見方もあります。

 

それでも、一国の中央銀行の最終ルールとも言える「財政ファイナンス禁止」を放棄するアナウンスをすることは市場にかなりのインパクトがあるのは間違いないでしょう。

 

 

 

 

ヘリコプターマネー報道の狙い

 

このヘリコプターマネー報道の狙いは明らかです。

 

この理論の主唱者であるバーナンキ前FRB議長をアメリカからわざわざ呼び寄せて、安倍総理や黒田日銀総裁と会談させました。

 

これはコロンビア大学のスティグリッツ教授に「消費増税をすべきでない」という提言をしてもらって、消費税10%延期の流れを作った手法と重なります。

 

ヘリコプターマネーをポジティブなワードとして国民に浸透させてから、どこかで実行に移したいという強い意図を感じます。

 

日銀がマイナス金利政策にまで踏み込んだのに、むしろデフレに逆戻りして、円高に歯止めがかからない現状では、もはや他に手段が残っていないということかもしれません。

 

中央銀行の本来の存在意義である政府からの独立性を無視して、日銀(政府)がやりたいことは何か。

 

それは「インフレ誘導によって日本政府負債を目減り」させることなのです。

 

 

 

インフレ誘導で借金帳消しを狙う日本政府

 

実は、日銀は国債引き受け政策を太平洋戦争の戦時中にすでにやっているのです。

 

当時の日本の国力をはるかに超えた戦争を継続するために、日銀は国債を買い支え続けました。

 

そして敗戦後、日本はハイパーインフレに陥り、さらに預金封鎖・財産税が追い打ちを掛けました。

 

財産税を払った後の残った預金も、預金封鎖継続のために下ろすことは不可能。

 

その間にもインフレは進行し、預金封鎖が解除されたころには、預金の価値はほぼゼロになっていました。

 

 

現代の私たちの目に映る日本は、終戦直後とはまったく別世界に見えます。

 

しかし、財政状況や政府の振る舞いなどは酷似していないでしょうか?

 

自分自身は、刻々と「そのとき」が近づいているのをヒシヒシと感じています。

 

政府が処理しきれない負債を抱えたときに、必ず考えることは国民の財産をどういう形で借金に当てるか、ということなんです。

 

現段階では、経済状況はむしろデフレに回帰していて、円高方向に動いているので、インフレとはかけ離れた状況と言えます。

 

しかし、政府がヘリコプターマネーを強行し、自国の通貨の価値を毀損する態度をとり始めたら、状況は一変して、インフレに振れる可能性が高いのです。

 

 

ヘリコプターマネーはいつ導入されるのか?

 

ヘリコプターマネーは本来の中央銀行の役割を放棄することにつながるので、ハードルはかなり高いです。

 

また、財政法や日銀法の法律改正も当然必要です。

 

となると、この1~2年の間での実行は困難ということになります。

 

日銀は当分は国債買い取り(余地は少ないが)とマイナス金利幅拡大を続けるしかありません。

 

政府と日銀は何とか時間稼ぎをしている間に、ヘリコプターマネーを導入できる環境を整えていくでしょう。

 

ヘリコプターマネーの実行タイミングは、日銀の異次元緩和の限界を迎える2019年ごろを予想します。

 

大幅インフレ(円安)に動き出す前に、私たちは各個人が自分の持てる知識を総動員して自己防衛手段をとっていくしかないのです。